ベンゾジアゼピン離脱症状とは
離脱症状リスト
【精神症状】
脳本来のリラックスする機能の低下により、常に過覚醒状態となります。その状態から脳が自然治癒を遂げるまでの間に様々な一過性の精神症状が発現します。個人差がありますので目安としてご参照下さい。
・不安恐怖感
理由も無く絶望的な考えが常に浮かび、その考えがエンドレスで続き逃れられない、漫然とした不安感、恐怖感が寝ている時間以外は延々と続く。
・ポジティブな感情の喪失
嬉しい、楽しい、満足などの全てのポジティブな感情が感じられなくなる。ホッとしたくつろいだ感覚が全く感じられない。
・気分の急激な変化
感情が一定せず、脈絡のない急激な変化をする。
・無感情
何にたいしても感情が沸かない。
・孤独感
人にしがみつきたいような孤独感。世界中の誰からも疎外されているような感覚。
・見当識の障害
自分が何処の場所で何をして生きている人間なのか、実感ではよくわからない。
・希死念慮
具体的な理由も無く、ただ漫然と死にたい気持ちになる。
※希死念慮が強い場合は安全対策を徹底し慎重な経過観察を行う。
・対人恐怖
人が怖い。人と話すのが怖い。興味をもたれるのが辛い。離脱の過緊張で表情がぎこちなくなるので、相手に異常と思われるのが怖くて近づけない。
・疲労感の喪失
疲労感が感じられない。体は倦怠感で辛いのに、勝手に覚醒してしまってゆっくりと休めない。
・被害妄想
誰かに敵意を持たれていると思い込む(お店の店員に強い敵意を持たれている気がする。親しい人に自分の陰口を言われている気がする。郵便配達の人が自分を憎んでいるように感じる等)
・記憶障害
最近あった事なのか過去に起こった事なのかの判別がつかない。何でもすぐに忘れてしまう(読書中にストーリーを忘れてしまうので本が読めない。駅から家に帰る道順を熟考しないと思い出せない。何度か見ている物や風景でも、初めて見ているように感じてしまう)
・抑鬱
ただひたすら続く絶望感。憂鬱で希望が無い。罪悪感が強く、自分は世の中からいない方が良いと思い込む。倦怠感が強く全てを億劫に感じる。物が選べない。物事を決められない。
※離脱性の鬱状態に対してSSRIを使用するケースがありますが、SSRIにも副作用・離脱症状がありますので留意が必用です。
・思考障害
簡単な物事が理解できない。簡単な暗算が出来ない。とにかく思考が散漫でバラバラ。
・気分の急激な変化
突然気分が急激に変化する。気分のアップダウンが激しくなり混乱する。
・不眠
中途覚醒、早朝覚醒が続き、あまりにも酷い不眠により死の恐怖を感じる。入眠時、体が突如痙攣して目覚める。ようやくウトウトした頃に強い音、光のような刺激が脳裏に閃き急激に目が覚めてします。
・イライラ・焦燥感
黙って座っていられない。暴れる。何をしてもカームダウンできない。激しいイライラ(強い焦燥感で家の壁を叩き続ける。子供が泣くと殴りつけたくなる。隣の人が持っているカメラのシャッター音が非常に大きく聞こえ、取り上げて壊したくなる等)
※自傷・他害行為を起こさない様、注意が必用です。家庭内での暴力の恐れがある際は一時的な別居の対策も効果があります。
・ネガティブ思考のスパイラル
ひたすら壊滅的な結末ばかりを考え続け、希望的観測が沸かない。
・自尊心の異常な低下
自分の存在意義が全く感じられない。自信が全く沸かない。異常な劣等感。強い嫉妬心。
・異常に神経質
ごく小さな刺激であるのに、非常に強く感じてしまいイライラする。微細な事で不安・恐怖を感じる。
・離人感
全てが自分に関連していないような感覚。自分と世界が隔絶しているように感じる。自分の体が存在していないように感じる。
・激昂
何の脈絡もなく、小さなきっかけで突然激怒してしまう。
※対人暴力、対物破壊による事故への注意が必用です。
・脅迫観念
同じ思考・動作を脅迫的に繰り返してしまう。いけないとわかっている行為・発言を何度も繰り返す。
・過食、拒食
いけないとわかっていても脅迫的に食べ続ける。食べる事に罪悪感を感じてしまい、嘔吐する。
・不快な記憶のエンドレスがフラッシュバック
過去に遭遇したネガティブな出来事の場面やその際の感情が勝手にエンドレスで脳裏に浮かんでくる。
※PTSDとの誤診を受けやすいの注意が必用です。
・パニック発作
急激に不安や死の恐怖が沸き起こり、パニック発作を起こす。
※服薬動機がパニック障害の場合、この恐怖は大変辛いものです。サポート側は離脱者に安心感を与えるように努めて下さい。
・対物恐怖
普通に身の回りにあるものが全て怖い。自分に対して周囲の壁や木々が倒れかかってくるように感じる。
・幻覚、幻聴
誰かが何かを囁いているように聞こえる。被害妄想的な幻聴。実際には無いものが見える。入眠前に大きな破裂音が聞こえて起きてしまう。入眠前に強いフラッシュのような光を感じて起きてしまう。
【身体症状】
離脱者の方々からのご報告に基づいたリストです。これらの症状は離脱と関連性が医学的に証明されたわけではありませんが、離脱診断時。経過観察の際のご参考になるかと思います。
・筋肉の痙攣・緊張・硬直・痛み
四肢もしくは体幹部の慢性的な痙攣。筋肉の突然のビクつき・痙攣。足の筋肉の硬直による歩行困難。体のあらゆる部分が硬直してしまう。体中の筋肉がガチガチになりズキズキ痛む。
・幻覚・幻聴
誰かが何かを囁いているように聞こえる。被害妄想的な幻聴。実際には無い物が見える。入眠前に大きな爆発音が聞こえて起きてしまう。入眠前に強いフラッシュのような光を感じて起きてしまう。
・背中、頚椎の凝り・痛み、頭痛
常に首・背中がひどく凝っている。背中を誰かに掴まれていような強張り。筋緊張性頭痛。
・バランス失調
真直ぐに歩けない。起立、歩行困難による転倒。座ってもある言っての方向に倒れてしまう。常に体が傾いてしまう。
・発汗
慢性的な発汗。大量の寝汗
・皮膚のトラブル
蕁麻疹、かぶれ、吹き出物、アトピー、慢性的な炎症や痒み。
・口腔内のトラブル
歯周炎、食いしばりによる骨隆起・歯の摩耗。歯痛、口内炎、ドライマウス、慢性的な炎症や痛み、出血。
・目の異常
眼痛、網膜剥離、霞み目、眼圧の上昇、焦点が合わない、ドライアイ、瞳孔の拡大、常に眩しいチカチカした光が見える。目眩、視界がグルグル回る、床や地面がうねって見える。片目(主に右目)の霞み目、飛蚊症、緑内障。
※目の症状は安全の為にドクターによる定期的なチェックを受けて下さい。サングラスによる保護も効果があります。
・アレルギー、免疫系の問題
食物アレルギー、アトピー、花粉症、化学物質過敏症、風邪をひきやすい、治りにくい、帯状包疹
・生理の異常、性的障害
生理不順、生理の停止、不正出血、頻尿、膀胱炎、インポテンツ、性欲低下など。
※女性の方はホルモンの状態で離脱症状に変化が現れるケースがあります。基礎体温の記録が参考となります。
・血圧、血糖値の異常
血圧の慢性的な上昇、血糖値の異常、機能性低血糖
※高血圧・糖尿病・低血糖症の持病がある方は慎重な経過観察が必要です。
・感覚異常
慢性的な痺れ、足がムズムズする、火照る、皮膚の下で多数の虫が這いずり回っているように感じる。
頭の中に炭酸を注がれているように感じる。
脊髄に何万匹も蚊がとまっているように感じる。背中がザワザワする。頭の中に電流が流れているようにビリビリする。常に船に揺られているように感じる。
誰かに上から押さえつけられているように感じる。どこまでも落ちていくように感じる。
手足がゴムのように伸びているように感じる。
・呼吸器の異常
喉に何かが詰まっているような感じがする。気管支がズキズキと痛む。呼吸がしにくい。息をどんなに吸っても足りない感じがして苦しい。
・不随意運動、アカシジア
勝手に手の一部が動き続け、自分では止められない。常に焦燥感でソワソワしてしまい、じっとしていられない。
・感覚過敏
小さな刺激が異常に増幅されてしまう(小さな音なのに頭蓋骨内で響き渡るような大音響に聞こえる。軽いボディータッチでも大きな衝撃に感じてしまう等)
・聴覚、嗅覚、味覚異常
慢性的な耳鳴り、ハウリング、常に悪臭(硫黄臭)を感じる。
正確なにおいがわからない。食べ物が金属の味に感じる。正確な味が分からない。
・胃腸症状
慢性的な下痢、便秘、嘔吐、食欲不振、胃痛、胃潰瘍、消化器系のポリープ、リーキーガット症候群。
・胸痛、動悸
胸をギューッと締め付けられているような痛み、圧迫感、チクチク、ズキズキした痛み、心臓が口から飛び出してしまいそうな動悸、不整脈、頻脈。
・倦怠感、微熱、目眩
常にダルイ。体が動かない。全てが億劫。長期間微熱が続く。常に目眩がする。突然グラッと目眩がする。
・神経痛、頭痛
座骨神経痛、頭痛、体の様々な部位の神経痛(ズキズキと慢性的な痛み、突然刺すような痛み等)
・体温調節の困難
環境に応じた体温調節ができない。